
【究極ガイド】MetaMaskとは?設定から使い方まで徹底解説!【Web3へのパスポート】

Web3系サービスで必要なウォレットのMetaMaskって一体なんなの?
MetaMaskの使い方や設定方法もまるっと教えてほしいな。

よし、今回はMetaMaskについて教えるぞ!
ブロックチェーン関連サービスを利用するのに必要となるのが、仮想通貨ウォレット。
その中でも、特に使い勝手が良く、世界中で人気なのがMetaMask(メタマスク)。
ということで、これからMetaMaskをインストールしようとしている人向けにMetaMaskの基本情報、具体的な設定方法から注意点まで徹底的に解説していきます。
もくじ
MetaMask(メタマスク)とは?

MetaMask(メタマスク)は、イーサリアム(ETH)系の仮想通貨を管理できるウォレットです。
分散型のサービスになっているため運営がデータを管理するわけではなく、ユーザー自身が管理するという特徴があります。
MetaMaskは誰が開発したの?

MetaMaskは、2016年9月にConsenSys(コンセンシス)という会社によってリリースされました。
ConsenSysは、イーサリアムを専門に扱うブロックチェーンのソフトウェアを開発・運用している企業。
現在は月間で2,100万人以上のアクティブユーザーに利用されており、ウォレット=MataMaskといっても過言ではない地位を確立しています。
なぜMetaMaskが必要?
取引所に仮想通貨を置いたままにしておくと、万が一取引所がハッキングされた場合にすべて失ってしまうリスクがあります。
そうした取引所のリスクを回避するためにも、自分で管理できるウォレットに仮想通貨を移しておく必要があるのです。
また、仮想通貨の管理だけでなく、ブロックチェーンサービスを利用するための通行証・パスポートのような役割も果たしているためWeb3では必須のアイテムなのです。
MetaMaskでできる5つのこと

MetaMaskを使ってできることは、主に以下の5つ。
- 仮想通貨の一括管理
- NFTの保管・管理
- 仮想通貨のスワップ(交換)
- ガス代(手数料)の調整
- Web3系のサービスへログイン
仮想通貨の一括管理
MetaMaskでは、1つのアカウント内で複数のウォレットを作成し、さまざまな仮想通貨を一括管理することができます。
なので、家族のウォレットを1つのアカウントにまとめて管理するなんてことも可能です。
また、MetaMaskは外部アプリとも連携しているので、イーサリアム(ETH)系の仮想通貨を直接購入することもできます。

NFTの保管・管理
MetaMaskでは、仮想通貨だけではなく、NFTにも対応しています。

- ERC-20:イーサリアムチェーンと互換性のあるトークンを作る規格
- ERC-721:NFTを取り扱うためのトークン規格
NFTの発行に最もよく使われるERC-721にも対応しているため、デジタルデータの所有権を保管することができます。
仮想通貨のスワップ(交換)
仮想通貨取引所を利用しなくても、MetaMask内で通貨のスワップができます。

わざわざ取引所に通貨を送って取引する手間が省けるメリットがあります。
一方で、取引所より手数料がかかってしまう場合があるので、手数料負けしないように注意が必要です。
ガス代(手数料)の調整
特にイーサリアムのネットワークを使用する際にネックとなるのが、ガス代と呼ばれる手数料。
ガス代はチェーンの混在具合や時間帯によって変わるため、MetaMaskでは処理スピードを自由に選択できる仕組みを採用しています。

「急ぎではないけど、安く取引をしたい」という場合は処理速度を遅くすることで、ガス代を抑えることができます。
Web3系のサービスへログイン
ブロックチェーンを使ったWeb3系のサービスでは、パスワード入力の代わりにウォレットをつなぐのがスタンダードになっています。

MetaMaskをつなぐだけでログインできるので、パスワードを考える煩わしさが減ります。
次の項目ではMetaMaskが、実際にどんなサービスに連携できるのか?を解説します。
MetaMaskと連携できるサービス

MetaMaskと連携できるサービスはたくさんありますが、今回は代表的なものを3つだけ紹介します。
- OpenSea(オープンシー)
- Uniswap(ユニスワップ)
- Decentraland(ディセントラランド)
OpenSea(オープンシー)

OpenSeaは、世界最大のNFTマーケットプレイス。
>>【初心者向け】NFTとは?【始め方までわかりやすく解説】
主にイーサリアム(ETH)を使ってNFTアートの売買が行われており、MetaMaskの接続は必須。
イーサリアム以外には、ポリゴン(MATIC)、クレイトン(KLAY)などのチェーンも利用でき、これらもMetaMaskから利用できます。
Uniswap(ユニスワップ)

Uniswapは老舗かつ世界トップランクのDeFiサービス。
主にイーサリアムを基盤とする1,500種類以上のトークン(仮想通貨)を取り扱っており、購入から交換など様々な取引をMetaMaskを接続して行います。
UNIトークン保持者が参加できるUniswapの運営に関わる投票もMetaMaskの署名機能を利用して行われます。
Decentraland(ディセントラランド)

Decentralandは、メタバースの大本命と言われるブロックチェーンゲームの1つ。
>>【初心者向け】メタバースとは何か?【始め方までわかりやすく解説】
ポリゴン風のアバターでバーチャル空間を自由に探索したり、NFT化された土地を所有して、不動産開発しながら稼げるゲーム。
基軸通貨となるMANAはイーサリアム基盤でできており、ゲーム内での決済やアイテムの取引などにMetaMaskを利用します。
このように、NFT、DeFi、メタバースなどWeb3系サービスへのログインにMetaMaskは欠かせません。
MetaMaskのインストール方法

MetaMaskをインストールは超簡単で、以下の3ステップを踏むだけ。
- MetaMaskの公式サイトからダウンロード
- ウォレットとパスワードの作成
- シークレットフレーズのメモ
ちなみにMetaMaskはPCとスマホの両方に対応しており、使えるOSは以下に限られています。
- ブラウザ版(GoogleChrome、Firefox、Opera、Brave)
- スマホ版(iOS、Android)
おそらく、ほとんどの人はChromeユーザーなので、Chromeを前提に解説しますね。
MetaMaskの公式サイトからダウンロード
MetaMaskの公式サイトから、MetaMaskをダウンロードします。
画面右上の[Download]ボタンから、[Install MetaMask for Chrome]を選択。

するとChromeストアが開くので、[Chromeに追加]をクリックしてインストールします。

ウォレットとパスワードの作成
インストールが終わると、以下のページが表示されるので[ウォレットの作成]をクリックします。

パスワードを作成すると、セキュリティに関する短い動画が流れますので確認しておきましょう。

シークレットフレーズのメモ
次に、シークレットリカバリーフレーズが表示されるので、紙とペンを用意して12の単語を順番通りにメモしてください。

最後に、シークレットフレーズの確認を求められるので、正しいフレーズを順番通りに入力しましょう。

これでMetaMaskのセットアップは完了です!

パスワードとシークレットフレーズを忘れてしまうと、MetaMaskに入っている通貨が取り出せなくなってしまいます。
また、ハッキングのリスクを減らすために、スクショなどは避け、絶対に忘れないように紙に書いてメモを保管しておきましょう。

僕はメモ帳を金庫に保管しているぞ。
MetaMaskの使い方

それでは、MetaMaskの主な使い方4つを解説していきます。
- 仮想通貨の入金
- 仮想通貨の送金
- 仮想通貨のスワップ
- Web3サービスへのログイン
仮想通貨の入金
MetaMaskに仮想通貨を入金するには、各取引所に自分のMetaMaskのアドレスを追加する必要があります。

赤字の宛先に【0x】で始まるアドレスをコピぺして、送金元の取引所にアドレスを追加。
あとは、送金額を入力して、MetaMask側で着金を待つだけです。
仮想通貨の送金
逆に、MetaMaskから取引所など外部に送金するのも簡単です。
MetaMaskで[送金]をクリック後、送金先のアドレスを赤枠にコピペ。※ QRコードの読み取りでもOKです。


あとは送金額を入力して、ガス代が問題なければ送金し、着金を待つだけです。
仮想通貨のスワップ
先述の通り、取引所を利用しなくてもMetaMask上で仮想通貨のスワップができます。
[スワップ]をクリックし、以下のページから交換したい通貨と金額を選択するだけ。

ガス代を確認して、スワップを完了すればMetaMask内に希望の通貨が振り替えられます。
Web3サービスへのログイン
MetaMaskを使えば、ブロックチェーンを利用したWeb3系のサービスにパスワードなしで連携できます。
例えば、Uniswapへのログインの場合、画面右上の[Connect Wallet]をクリック。

すると、MetaMaskのロゴが出てくるので、クリックすればUniswapへのログインは完了です。

MetaMaskがあれば、他のサービスでも同様の形でログインができます。
MetaMaskの各チェーンの追加設定方法

MetaMaskは、イーサリアム以外のブロックチェーンネットワークもサポートしていますが、利用するには追加設定が必要となります。
新しいネットワークを追加するには、[設定]→[ネットワーク]→[ネットワークの追加]を選択しましょう。

ここでは、主に利用される4つのチェーンネットワークの設定方法を解説します。
- Polygon(Matic Network)
- BSC(Binance Smart Chain)
- AVAX(Avalanche Network)
- FTM(Fantom Opera)
Polygon(Matic Network)
Polygon(ポリゴン)は、イーサリアムのガス代の高騰、通信速度の遅さを解消するために開発されたレイヤー2ソリューションです。
PolygonのトークンMATICの管理や、OpenSeaでPolygonネットワークのNFTを購入する際にはネットワークの切り替えが必要です。
設定には以下の情報を入力するだけでOKです。
ネットワーク名 | Polygon Mainnet |
新しいRPC URL | https://polygon-rpc.com/ |
チェーンID | 137 |
通貨記号 | MATIC |
ブロックエクスプローラーのURL | https://polygonscan.com/ |
BSC(Binance Smart Chain)
BSCは、世界最大の仮想通貨取引所であるBinance(バイナンス)が、開発・運用するブロックチェーンネットワーク。
Binanceが発行するトークンのBNBの管理や、PancakeSwapなどDeFiサービスを利用する際にはBSCネットワークへの切り替えが必要です。
設定には以下の情報を入力するだけでOKです。
ネットワーク名 | Binance Smart Chain |
新しいRPC URL | https://bsc-dataseed.binance.org/ |
チェーンID | 56 |
通貨記号 | BNB |
ブロックエクスプローラーのURL | https://bscscan.com |
AVAX(Avalanche Network)
Avalanche(アバランチ)は、拡張性と他のブロックチェーンとの相互運用性の問題を解消できるブロックチェーンネットワーク。
計算処理能力に長けており、圧倒的な処理速度でTrader Joeなど有名なDeFiプロジェクトに採用されています。
設定には以下の情報を入力するだけでOKです。
ネットワーク名 | Avalanche Network |
新しいRPC URL | https://api.avax.network/ext/bc/C/rpc |
チェーンID | 43114 |
通貨記号 | AVAX |
ブロックエクスプローラーのURL | https://snowtrace.io/ |
FTM(Fantom Opera)
Fantom Opera(ファントム)は、イーサリアムのガス代の高さや、処理速度の問題を解消するために構築されたブロックチェーンネットワークです。
手数料が安く、処理速度も早いため、CurveやSushiなどの老舗DeFi系サービスでも採用され始めています。
設定には以下の情報を入力するだけでOKです。
ネットワーク名 | Fantom Opera |
新しいRPC URL | https://rpc.ftm.tools/ |
チェーンID | 250 |
通貨記号 | FTM |
ブロックエクスプローラーのURL | https://ftmscan.com/ |

間違ったネットワークに送金しないように気をつけよう!
MetaMaskを使う際の注意点

MetaMaskを初めて利用する方のために、特に重要な注意点を3つ挙げておきます。
- シークレットフレーズと秘密鍵は絶対に共有しない
- ウォレット内にETHを少し残しておく
- ハッキングに注意
シークレットフレーズと秘密鍵は絶対に共有しない
安全に仮想通貨を保有するため、秘密鍵とシークレットフレーズは誰にも共有しないようにしてください。
- 秘密鍵:ブロックチェーン上に記録されたアカウント情報にアクセスするためのコード
- シークレットフレーズ:アカウントの復旧に使用する12個の英単語
この2つは金庫のカギのような役割を果たしているので、メモ帳などインターネットの外で保管するように心がけましょう。
ウォレット内にETHを少し残しておく
MetaMask内で何かしらアクションを起こす際には、必ずガス代を求められます。
というのも、ガス代が取引の処理をするバリデーターへの報酬となるためです。
ウォレット内にETHがないと、取引を完了することができないので、全額を使うことなく常に余力を残しておくようにしましょう。
ハッキングに注意
MetaMaskは常にインターネットにつながっているホットウォレットなので、常にハッキングのリスクがあります。
以下の3点を気をつけるだけでも、リスクを軽減することはできます。
- 公共のWi-fi接続中のアクセスは避ける
- VPNでの接続を心がける
- よく知らないサイトにウォレットを接続しない
これまでにMetaMask自体がハッキングされた事件はありませんが、リスクには十分注意しましょう。
MetaMaskについてよくある質問

最後に、MetaMaskに関するよくある質問を掲載しておきます。
- MetaMaskの利用にお金はかかる?
- MetaMaskでBTC(ビットコイン)は管理できる?
- シークレットフレーズを忘れたらどうなる?
MetaMaskの利用にお金はかかる?
結論、無料で使えます。
ただし、ウォレット内から仮想通貨の入出金や署名をする際にガス代(手数料)がかかります。
ガス代は、利用する通貨や各ブロックチェーンの混在具合によって変わりますが、随時Ethereum Gas Trackerで確認しましょう。
MetaMaskでBTC(ビットコイン)は管理できる?
MetaMaskはビットコインには対応していません。
MetaMaskで管理できるのは、特定のネットワークの通貨のみとなります。
あらかじめ、どのネットワークに対応しているのか確認してから送金するようにしましょう。
シークレットフレーズを忘れたらどうなる?
シークレットフレーズを忘れてしまった場合にはログインができなくなります。
中に残っている仮想通貨も取り出すことは不可能となります。
運営が管理していない分、データの取り扱いはすべて自己責任になるので肝に銘じておきましょう。
まとめ
ということで、この記事ではMetaMaskの特徴、インストール方法、使い方まで解説してきました。
MetaMaskは仮想通貨を管理するウォレットでありながら、「Web3へのパスポート」といえます。
MetaMaskは近い将来に独自のトークンのリリースを正式に発表しており、既存のユーザーにはエアドロップが行われる可能性があります。
Web3時代の先行者利益を勝ち取るために、早めにMetaMaskの使い方に慣れておきましょう。