
【オーダーブック型DEX】dYdXとは?特徴から使い方まで徹底解説

dYdXってよく聞くけど、どんなサービスで、どうやって使うの?
dYdXについて、まるっとわかりやすく教えてほしいな。

よし、今回はdYdXについて解説するぞ。
この記事の信頼性
この記事を書いている編集長は、日本語での情報がほとんどない2020年からDeFiを利用し、仮想通貨関連のブログで月50万円ほどの利益を得ています。
その経験をもとに、初心者向けにdYdXの概要、特徴から始め方まで詳しく解説していきます。
世界No.1のオーダーブック型DEX
dYdXとは?

dYdX(ディーワイディーエックス)は、デリバティブ取引に特化したDEXです。
DEXとはブロックチェーン上に構築された、特定の管理者がいない仮想通貨取引所のことをいいます。
>>【初心者向け】DEX(分散型取引所)とは?【始め方まで徹底解説】
対応チェーン | イーサリアム |
設立日 | 2017年8月 |
ユーザー数 | 64,000人 |
取り扱い通貨数 | 37 |
預かり資産(TVL) | $471 Million(約670億円) |
日本語対応 | ○ |
dYdXは、アメリカ最大の仮想通貨取引所であるCoinbaseの元エンジニアのアントニオ・ジュリアノ氏によって設立。
わずか19名のメンバーながら、Coinbaseの1日の取引ボリュームを抜き去り、あっという間に注目を集めました。

dYdXの特徴

dYdXの大きな特徴は以下の4つ。
- オーダーブック型のDEX
- デリバティブ取引に特化
- ガバナンストークンDYDXを発行
- イーサリアムのレイヤー2を導入
オーダーブック型のDEX
dYdXはオーダーブック型を採用しているため、いわゆる「板取引」が可能です。
そのため、CEX(中央集権型取引所)とほぼ変わらない体験を低コストで利用できるというメリットがあります。
売り手がスマートコントラクトを介してオーダーブックに売り注文を出し、その注文を確認した買い手が買い注文を出します。
売買注文がマッチングした時点でブロックチェーン上に決済を記録して取引が完了となる仕組みです。
>>【初心者向け】DEX(分散型取引所)とは?【始め方まで徹底解説】
デリバティブ取引に特化
dYdXはデリバティブ(金融派生商品)の中でも「クロスマージンの無期限先物取引」に特化したDEXになります。
- クロスマージン:先物取引でレバレッジをかける際に証拠金として、取引ペアの保有額の全てを使用すること
- 無期限先物契約:証拠金さえ口座に維持していれば、決めた金額でいつでも指定通貨を入手できる取引のこと
dYdXでは2〜25倍のレバレッジをかけることができます。
なので、仮に10万円を証拠金として入れ、レバレッジ10倍に設定すれば100万円分の取引が可能。
日本では最大レバレッジが2倍と制限されている中、大きなチャレンジをすることができるのはメリットといえるでしょう。
dYdXでは、この2つの取引手法を合わせることで、よりリスクを取ったトレードを実現する玄人向けのDEXということになります。
ガバナンストークンDYDXを発行
dYdXではガバナンストークンである「DYDX」を発行しています。
ティッカー | DYDX |
時価総額 | $90 Million(約130億円) |
時価総額ランキング | 261位 |
取り扱い取引所 | Binance, KuCoin |
発行枚数上限 | 10億枚 |
DYDXを保有することで、プロジェクトの運営に関わる投票に参加できるだけでなく、手数料が最大50%割引されるというのが特徴です。
10億枚のDYDXは以下の割合で5年間かけて排出され、ステーキングすることでDYDXを報酬としてもらうこともできます。
dYdXで頻繁に取引をする人にとってはメリットが大きいトークンといえます。
イーサリアムのレイヤー2を導入
dYdXはイーサリアムのガス代(手数料)を大幅に削減できるレイヤー2の「StrakNet(スタークネット)」を導入しています。
StarkNetは、イスラエルのStarkWare社によって提供されるスケールエンジンで、イーサリアムのスマートコントラクトの機能・安全性を損なわずに計算能力を拡張できるソリューション。
これにより、イーサリアム系のDeFiの課題であった取引速度の遅延、ガス代の高騰という課題を克服。
ストレスの少ない取引体験を実現しています。
こうした理由から、dYdXはハイリスクハイリターンを狙う上級者向けのDEXとして、一定のユーザーに支持されるプロジェクトといえるでしょう。
dYdXの始め方

dYdXの始め方は、以下の6ステップです。
- Binanceで口座開設
- Binanceでコインを購入
- MetaMaskをインストール
- Metamaskに送金
- MetamaskとdYdXを接続
- dYdXへ元本を入金
① Binanceで口座開設
dYdXを始めるには、仮想通貨取引所の口座が必要になります。
というのも、dYdXの取引にはステーブルコインなどの仮想通貨が必要になるからです。
取引所は複数ありますが、国内取引所よりも手数料が抑えられるBinanceをおすすめします。
世界No.1の取引所で、使いやすさ・安全性ともにトップクラスですし、口座開設はもちろん無料なのでサクッと登録しておきましょう。
② Binanceでコインを購入
Binanceで口座を開設できたら元本となるコインを購入します。
現在、dYdXで入金対応しているコインは以下となります。
USDT, USDC, DAI, ETH, UNI, LINK, MATIC, MKR, COMP ※ ETHの入金のみガス代自己負担
Binanceの詳しい使い方は、以下の記事を参考にどうぞ。
>>【徹底ガイド】Binance(バイナンス)の口座開設方法とは?
③ MetaMaskをインストール
DeFiサービスを利用するには、仮想通貨のウォレットが必須となります。
その中でも、イーサリアム系のウォレットMetaMaskがおすすめです。
MetaMaskの導入がまだの方は、以下の記事を参考にインストールしてみてください。
>>【究極ガイド】MetaMaskとは?設定から使い方まで徹底解説!【Web3へのパスポート】
④ Metamaskに送金
MetaMaskをインストールしたら、dYdXの入金に使うコインを送金します。
Binanceで購入したコインをMetaMaskに送金しておきましょう。
MetaMaskへの入金方法は以下の記事を参考にしてください。
>>【究極ガイド】MetaMaskとは?設定から使い方まで徹底解説!【Web3へのパスポート】
⑤ MetamaskとdYdXを接続
dYdXの公式サイトにアクセス。
まずは、左上の言語メニューを選択し[日本語]に変更しておきましょう。

右上の[ウォレットへ接続]をクリックします。※ この時MetaMaskがイーサリアムメインネットに接続していることを確認してください。

すると、以下のような画面が出るので2回[署名]をします。ガス代は無料なので、安心してください。

⑥ dYdXへ元本を入金
ログインできたら、メニュー左下の[入金]からトレードに必要な元本を入金しましょう。

ここではステーブルコインのUSDCを例にしています。
入金額を入力し、[dYdXでUSDCを有効にする]をクリックします。

すると、MetaMaskが開き、多少の手数料がかかりますが[確認]を押してUSDCへのアクセスを許可します。

これにて準備は完了です。あとは[取引]メニューから好きなコインを選択し、トレードを楽しみましょう。

dYdXの将来性

それでは、dYdXの将来性や今後の展開についてまとめていきます。
- dYdXアプリの普及
- 2022年末までに完全DAO化
- dYdXチェーンとV4の開発
dYdXアプリの普及
dYdXは2022年5月に、iOSでのアプリのリリースを発表しました。
We are excited to announce that our iOS app is now available to the public! This makes dYdX one of the first DeFi protocols to launch a dedicated mobile app and puts our user experience even more on par with centralized exchanges. Visit https://t.co/YMo3oz5Wz5 to download it! pic.twitter.com/4PE41avSvd
— dYdX (@dYdX) May 10, 2022
2023年内には、Androidバージョンもリリース予定となっています。
スマホアプリを提供しているDEXとしては珍しく、ユーザーファーストの運営姿勢がよく表れています。
Web版同様にチャートを利用することができるので、今後もユーザーは増え続けると考えていいでしょう。
2022年末までに完全DAO化
dYdXは2022年末までに、完全なDAO(分散型自立組織)として運営をすることを公式に発表しています。
#DYDX will be 100% decentralized by EOY.
— dYdX (@dYdX) April 19, 2022
You are not ready.https://t.co/0StvepVlgb
すでにDYDXトークンの保有者によって、プロジェクトの意思決定が行われていますが、いずれはコミュニティ全体で管理していくことになります。

DAO化によって、不正が起きにくくなり、参加者全員が平等な立場で意見できるようになるので、より透明性の高い運営が期待できます。
dYdXチェーンとV4の開発
dYdXはCosmos(コスモス)基盤の独自チェーンのリリースを目指しています。
We’re excited to announce that dYdX V4 will be developed as a standalone Cosmos-based blockchain! 🔗🎉https://t.co/zQzZMIpzWO
— dYdX (@dYdX) June 22, 2022
現状、イーサリアムのレイヤー2の上で動いており、処理速度は上がり、ガス代は下がったもののオフチェーン(ブロックチェーン上に記録されない)での処理のため完全なDAO化とは程遠い状況。
dYdXチェーンの上で動くV4では、取引にかかるガス代をゼロにしつつ、すべての取引がオンチェーン(ブロックチェーンに記録される)になり、完全に自動化されることになっています。
現行の100倍以上の処理能力を目指すとのことで、V4のリリースに期待せざるを得ませんね。
dYdXについてよくある質問

最後にdYdXに関するよくある質問に答えます。
- dYdXのトークンはどの取引所で買える?
- dYdXを利用するリスクはどうなの?
- dYdXの利益は税金がかかるの?
dYdXのトークンはどの取引所で買える?
dYdXのガバナンストークン(DYDX)は、日本国内の取引所では取り扱いがありません。
Binanceなどの海外取引所ので直接購入する必要があります。
仮想通貨投資の幅を広げるためにも、国内取引所だけでなく、600種類以上の銘柄を取り扱っているBinanceで口座開設をしておきましょう。
dYdXを利用するリスクはどうなの?
dYdXの利用には以下のようなリスクが考えられます。
- トラブルは自己責任
- 過度なレバレッジによるロスカット
- ビットコインとイーサリアム以外の流動性
dYdXのようなDEXではユーザー自身が資産を管理するため、ハッキングや操作ミスで資産を失ったとしてもすべてが自己責任の世界。
特に価格変動の激しい仮想通貨でのレバレッジ取引には大きなリスクはつきもの。
dYdXが定める通貨ごとの証拠金維持率を下回ると、強制的に注文が終了して精算されるので注意が必要です。
また、37種類の通貨を扱っているものの、実際に板の動きを見ているとビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)以外の流動性は少ないようです。
そのため、通貨によっては希望の条件でトレードができない可能性も頭に入れつつ利用するようにしましょう。
dYdXの利益は税金がかかるの?
結論、dYdXなどの海外取引所を利用しても、利益が出れば所得税などの税金が課されます。
所得税法では、日本に住所がある場合、国内・国外を問わず生じた所得(利益)すべてが税金の対象になることが規定されています。
確定申告が必要になってくるので、仮想通貨に詳しい税理士など専門家に相談しましょう。
まとめ
ということで、今回はマージン取引に特化したオーダーブック型DEXの「dYdX(ディーワイディーエックス)」について、特徴から始め方までまるっと解説してきました。
dYdXはハイリスクハイリターンを狙う上級者向けのDEXとして、すでに圧倒的なポジションを確立しています。
そんな中、完全DAO化での運営に向け、独自チェーンでの開発も進められており、より使い勝手が良くなっていく予定です。
今のうちにdYdXなどのDeFiに触れておくことで、数年後の先行者利益を得やすくなります。
Web3の流れに乗り遅れないためにも、仮想通貨取引所の口座開設を済ませておきましょう。
おすすめの取引所は最短5分で口座開設ができる世界No.1のBinanceです。
口座開設はもちろん無料なので、今すぐ口座を開設して取引をスタートしてみましょう。
世界No.1のオーダーブック型DEX